明治大学付属明治高等学校・中学校吹奏楽班 ウィーン・ムジークフェライン公演

Meiji poster
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★遠藤個人ブログ「ひろいあつめたはなびら」より

 

 

2011年3月23日 19:30開演

明治大学付属明治高等学校・中学校吹奏楽班 
ウィーン楽友協会ホール(ムジークフェライン)
単独公演 開催&大成功!!!



東京の学校ということもあり、それこそ幾多の壁を越えての実施となりました。
この企画の実現に携わった、学校関係者の皆様、保護者の皆様には、本当に頭が下がります。
そして、演奏者の生徒はというと、多くの学校がそうであったように、やはり学校に集まることが出来ず、
11日以降練習も出来ぬまま、ウィーンへの出発を迎えてしまった・・・
さまざまな葛藤があったよう・・・



それらをすべて乗り越えての演奏会は、指揮者の先生が訴えていたように、まさに「気」の入った演奏となり、それがしっかり観客に伝わって、最後は満場の観客席からスタンディング・オベイションを受ける最高のエンディング!
舞台から降りてきた生徒は、ほとんどの子が目に涙を浮かべて・・・

練習が出来なかったこと、地震のこと、家族のこと、友人のこと・・・
いろんな想い、葛藤を乗り越えて、最後にメンバー全員がやっと心一つになって勝ち得た喝采です。
想いがあふれ出ないわけがないです。
私も、胸に熱いものを感じながら、どうにか笑顔で乗り切りましたが・・・(^^;


この演奏会にはいくつかの特別な点があります。

ひとつは、日本の震災復興のためのチャリティ演奏会となったこと。
オーストリア日本協会の全面協力をいただき、赤十字を通しての募金が行われました。
これで、生徒一人ひとりの「気」の入った演奏が、復興の役に立つのだ!という意義を得て、迷いを捨てるきっかけになったかもしれません。指揮者の先生からの思いのこもった提案でした。
演奏会冒頭では、指揮者とオーストリア日本協会の理事によるスピーチも行われました。

これは地震とは関係がないのですが、
ムジークフェラインのホール背中の壁がお化粧直しして、ちょっと変わったデザインのパネルが組み込まれました。
これは、26日のオルガン修復完成記念演奏会のためのものなのでしょうが、何十年も化粧直しなどしたことのない天下のムジークフェラインが変わって、まさに最初のコンサートが、私たちのコンサートだったのです!

さらに、これは指揮者の先生を緊張させてしまうかとも思いましたが、
ムジークフェラインの総支配人が私たちのコンサートを聴きに、特別席に来ている!!!
というものすごいスペシャルな演奏会になったのです。
演奏前に指揮者の先生に話すべきかどうか迷いましたが、言ってしまいました。
なぜなら、
この先生なら「そんなすごい環境になってるんだったら、絶対に生徒たちに良い演奏をさせてあげたい!」と、さらに気合が入るはず!と、私は確信していたのです。
結果は・・・ きっと成功でしょう。
観客の暖かい拍手、歓声、スタンディング、そしてブラヴォー!
中学1年生から高校3年生まで、年の幅はあれど、一生忘れ得ない思い出を作れたでしょう・・・
どんなにつらいときでも、離れていても仲間がいて、一緒にがんばって苦難を乗り越えることが出来る。
そして、苦境を跳ね返して最高の結果を手に入れることも出来るのだと、そんな道があるのだと知ってもらえたはずです。

今回の経験を、次の世代に伝えて、10年後の日本をもっともっと、心の強い国にして欲しいですね。
そして私たちも!

Akira Endo